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『ソロモンの偽証』 製作報告会 [映画]

ソロモン_メイン01.JPG

33名の一般傍聴人、当たっちゃいました。
松竹さんから電話がかかってきたときは、テンション上がって
「ありがとうございます!」とお礼を言ってしまったほどです。

まずね、何といっても私が愛してやまない宮部みゆきさんに会える!
そして『ソロモンの偽証』という大作を映画にする、しかも中学生たちはオーディション!!
ブラボ~~~です。
いろんな事務所のしがらみや、こまっしゃくれた演技をするより
白紙の状態で、真摯な気持ちで(もちろん俳優部さんはいつも演技に対して真摯であると信じたい)
中学生の役を体当たりで演じるに違いない!! であります。

さて、私が『ソロモンの偽証』の原作を読んだときの感想はこちら

実は傍聴人なんて書いてあったから裁判所のセットが組んであるのかと勝手に思い込んでましたけど
明治記念館でそれはなかったですね。

予告篇が流れたあと、報告会の始まりです!

ソロモン_サブ01.JPG

写真にもありますが、檀上は前段後段に分かれ、後段の大人チームからの入場です。
最後に「原作の宮部みゆきさんです」と紹介され、宮部さんが入場したときには思わず叫びたかったほどです
「宮部せんせぇ~~~い」
もちろんお顔は新聞や雑誌で拝見してますけど、本当にかわいらしくて(失礼ですが)、このかわいい風貌からどうやってあの数々の名作が生まれてくるのか、一回でもいいから頭の中をのぞいてみたい。

そして前段、中学生たちの入場です。
いや~緊張してるのが見ているだけで分かります。
私は舞台に向かって右側に座ってたのですが、一番右にいた野田健一役の前田航基くんなどは、もう緊張がビンビンに伝わってきて、挨拶が回ってきたときにはこっちが緊張してしまい、質疑応答が終わる度に胸をなでおろし、製作報告会が終わるころにはすっかり母親気分でした。

さて、簡単な紹介があったあと、質疑応答です。

印象的なやりとりをいくつかご紹介すると

宮部さんは映画化云々の話の前に成島監督から実に熱のこもったお手紙をいただいたそうです。
それほど原作は監督の心にインパクトを与えたんでしょう。

あまりに感動したとき、素晴らしいものに出会ってしまったときは
自分にその感動を与えてくれた相手に何とかして、自分の興奮した気持ちを伝えたくなるんですよ。
まぁ、素人の私と成島監督では雲泥の差だとは思いますけどね。

一方、成島監督はまだ上巻しか出てない『ソロモンの偽証』を持って、『八月の蝉』チームに相談にしたところ、みんな頑張ろう、やってみようということになり、原作権を抑え、映画化に至るわけです。

かっこいいと思いませんか??
やっぱりね、作品を作るってことは心意気だったりするわけですよ。

しかもね、この中学生のオーディション、半年もかかったんですって。
大変ですよ。半年ですよ。気持ちを維持するだけでも大変です。
話を聞いてると、どうやら●●役という形で役を目指してオーディションをしてたわけではないようですが、
撮影を入れたら大河ドラマ並みの長さです。
大河ドラマも主役は撮影が終わったら涙するんですから、
初めてといっていいほどの緊張感の中で、これまたプロの集団に囲まれて
チャレンジする中学生たちの姿を想像するだけで泣けてきますわ。

主役藤野涼子の両親を演じる、佐々木蔵之介さん、夏川結衣さん、三宅樹里の母親役の永作博美さん
揃って子供たちの撮影期間中の成長について話してました。

原作を読むかぎりでは藤野涼子ってちょっと鼻に付く人もいるんじゃないかと思います。
人間、そんな正論だけじゃ生きてけないよ!ってのが中学生じゃまだ分からない。
だから、白と黒しかないわけです。そんな彼女に嫌悪感を感じる子がいても不思議じゃないですよね。

黒木華さん演じる担任の森内恵美子も気付かないうちに人に不快感を与えてるタイプ。
どんな先生になるのか楽しみです。

オーディションの話で印象的だったのが
「朝はおはようございます、お昼はこんにちは。夕方に現場に入っておはようございますなんて言うな。人間らしく生きろ」
と監督が生徒役の子供たちに言ったそうです。
強く納得。
じゃあ、自分が業界で働いてたときにそうしてたかというとしてません。
その人に最初に会ったときは「おはようございます」と言ってました。
でも、子供はだめだと思うんです。
当時はキャスティングを担当してたので、オーディション全体の仕切りはやるわけですが、
5歳児とか、小学生のオーディションでも
午後なのに「おはようございます」と入ってきて帰るときは「お疲れさまでした」と言う。
違和感ばりばりです。大人になってから言うのと、子供のころから大人の世界になれて言うのとでは訳が違います。私はいつも故意に「こんにちは」と言い返してました。

それを最初に言われる生徒役の子たちは幸せだと思います。恵まれてます。
いい芝居ができてるのではないでしょうか。

ちなみに報告会が始まる寸前に
私が初めてドラマの製作に携わったときにご一緒した助監督が入ってこられました。
それを見たときに、「あ~きっとオーディションや子供たちの芝居付けは●●助監督が中心になってやったんだろうな」と思いました。
終わって少し話したら、やっぱりそうでした。

監督、キャストはもちろん原作者も(たぶん)自信を持って世に出す作品だそうです。
ちなみに助監督も「いい作品になってるぞ」と太鼓判を押してました。

私は正直、宮部さんの作品を映像化するのは難しいと思ってます。
心理描写もさることながら読んでるとすべての場面が頭の中で形になって現れます。
きっと映像化しても原作の持つ力には敵わないと思うからです。

でも、オーディションで選ぶと聞いたときから気になってた作品です。
報告会にいったらますます見たくなりました。
成島監督及び全スタッフの挑戦、キャストの体当たりの演技(多分)をスクリーンで観たくなりました。

前篇・事件 2015年3月7日
後篇・裁判 2015年4月11日

公開です。
皆さんもぜひ劇場で

※写真は松竹さんから提供いただいた写真を使用しています

東京国際映画祭 『紙の月』 ※ちょっとネタバレあり [映画]

さ、東京国際映画祭 2本目は『紙の月』でした。

ワールドプレミアを観に行ったので、監督、りえちゃん、池松くんの舞台挨拶がありましたよ。
そして上映後には吉田監督のQ&A
映画祭のだいご味ですよね。できることならQ&Aやトークセッション、舞台挨拶がある作品を観に行きます。

舞台挨拶のりえちゃんはもうきれい!40歳とは思えない。

吉田監督は何といっても昨年のアカデミー賞『桐嶋、部活やめるってよ』ですよね。
じわじわとロングラン。
上映後のQ&Aでも桐嶋と比較して質問する方が結構いらっしゃいました。

私が桐嶋の感想を書いた記事はこちら

映画に話を戻します。

原作は『八月のセミ』で同じみの角田光代さんの同名小説です。





原作を読むか読むまいか悩んだのですが、今回は読まないことにしました。

どうやら原作を読むと梨花と夫の関係が良く分かるようですが、
それを差し引いたとしても
私には梨花が光太に堕ちていく理由が分からない。
学生だし、借金あるし…不倫するにしてももっといい男たくさんいるでしょ!ってことです。
(ちなみに池松くんに文句はありません。相変わらず素敵な声でした。)
ただ、堕ちるときはこうやって堕ちていくんだな…ということは、分かった気がしました。

お金っていくら銀行で巨額を目の前にしても、自分の財布の中身はお金で目の前にあるのは現金という名の紙切れのような気がするんですよ。
私は学生時代にJRAで馬券売りのバイトをしてたのですが、財布の中の100円は大切なお金なのに
目の前を台車で行き来する数千万の現金は現実味がまったくなくお金ではない感覚でした。
G1レースなどがあると私1人の売り上げが1千万を超えることもあり、つまりは1千万円以上の現ナマを数えているわけですよ。でもお金じゃない。

だから罪悪感を感じなくなるのか、それとも興味がなくなるのかは人によって違うでしょうが
良くも悪くも私は、あそこまでブレーキがかからなくなるくらい恋愛にのめり込んだことはありません。
このお金を使ったら自分を信じてくれた人を傷つける…という思いがどうしても頭を離れない気がします。

では、誰に共感するか。人それぞれですが、誰にも共感しないまま映画を観るというのは
私にはなかなか難しく、その意味で私が同じ目線を持って観てたのは原作にはないキャラクター小林聡美さん演じる隅より子でした。
心のどこかで梨花を羨ましく思うより子ですね。

吉田監督が言ってたのですが、
原作にある梨花の友達のくだりを全部カットしてより子と大島優子ちゃん演じる相川恵子を入れることで銀行と家庭との世界に集約したかったというのは、成功してたと思います。
これで友達が出てきて世界が広がってたら2時間ぐらいの映画では厳しかったかも…と思います。

宮沢りえさん。よかったです。
授賞式でのコメントであったように
堕ちていけば堕ちていくほど美しさを増していく梨花。

何でしょう…内容が楽しくハッピーエンドではないので
面白かったというより、見ごたえのある作品でした。

11月15日公開ですね。
映画館でぜひ。
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